脂質の多い食事で血中のレムナントが増えると動脈硬化のリスクが高まる

レムナントとは聞き慣れない単語ですが、簡単に言うとリポたんぱく粒子の一種です。

 

具体的には食事に含まれる脂質が小腸から吸収される過程で合成される中性脂肪とコレステロールをたっぷり含んだエネルギの塊のカイロミクロンが血液中に漂ううちに中性脂肪がリポたんぱくリパーゼによって分解されていき徐々に小さくなっている途中のリポたんぱく粒子の事です。

 

このレムナントは中性脂肪が遊離脂肪酸として血管壁によってエネルギーに変換される過程で徐々に小さくなっていくわけですが、その分解される際にコレステロールが血管壁に入り込んでしまうため動脈硬化を悪化させてしまう原因になります。

 

特に食後に中性脂肪の値が急上昇してしまう隠れ脂質異常症の人の場合は長時間にわたって血中にレムナントが漂うことになるのでそれだけ血管がコレステロールによって浸潤を受ける時間も長引いてしまうことになり動脈硬化のリスクも高まります。

 

動脈硬化の原因といえば悪玉コレステロールのLDLコレステロールを思い浮かべる人も多いと思いますがレムナントはこの悪玉のLDLコレステロールよりも動脈硬化を引き起こしやすいことが分かっています。

 

このように食後に中性脂肪が異常に増えてしまう体質の場合には血管が動脈硬化で老化してしまい将来的に様々な血管病のリスクにさらされます。

 

ですが、隠れ脂質異常症は一般の健康診断では発見されないため知らないうちに動脈硬化が進展して狭心症や心筋梗塞が発症してしまうケースも非常に多いのです。

 

職場の健康診断や人間ドックでは空腹時に採血を行うので食後に中性脂肪が急激に増えてしまう体質かどうかは判定できません。

 

そのため両親が中性脂肪の値が高い場合には食後の中性脂肪の値を病院で一度検査してもらったほうがいいと思います。

 

食後に採血して食後30分、1時間、2時間といった具合に時間の経過に伴ってどれだけ中性脂肪値が変化しているのかを検査すればご自分が食後高脂血症かどうかが分かるので対策も早めにとれるというメリットがあります。

 

レムナントが増える原因となる食後高脂血症を改善するには?

 

食後の中性脂肪値が基準よりも高い食後高脂血症の場合にはラーメンや中華などの脂っこい食事は控えて、お肉だけでなく魚を多めに摂るようにしましょう。

 

魚の脂には血液中の善玉コレステロールを増やして中性脂肪や悪玉のLDLコレステロールを減らす働きがあるため血管の健康にとってはとても大切な栄養素なのです。

 

しかし年々魚の消費量は減少していて普段魚を食べることがほとんどなくなったという人も増えているのが現状です。

 

そのためいきなり魚を毎日食べましょうと言われても即座に実行に移せる人はよほど健康に対する意識が高い人だけに限定されてしいます。

 

なのでまずは手始めに魚の脂をそのまま閉じ込めたDHAサプリメントを毎日食事と一緒に飲むことをおすすめします。

 

DHAサプリメントを飲めば魚の健康成分であるDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸を手軽に摂取できるので毎日魚を食べているのと同じ状態を作り出すことができます。

 

内臓脂肪型の肥満であるメタボの人も食後高脂血症の疑いが高まります。

 

内臓脂肪が増えると脂肪細胞からTNF-αやPAI-1などの悪玉ホルモンが分泌されるようになります。

 

この悪玉ホルモンは血管を傷つけたり、インスリンの働きを悪くして血糖値を下がりにくくしてしまうインスリン抵抗性という状態を引き起こします。

 

インスリン抵抗性は糖尿病の原因にもなりますが、脂質代謝も同時に乱してしまうので食事に含まれる脂質が小腸からカイロミクロンとして吸収されると通常はすみやかに中性脂肪が細胞のエネルギー源として分解されていくわけですが、メタボの悪玉ホルモンのせいでなかなか中性脂肪の分解が進まず血中のレムナントが増加してしまいます。

 

すると動脈硬化のリスクが高まるので、若い頃よりもお腹周りにお肉がついてでっぱりが目立ってきた場合には食後高脂血症に注意する必要があります。

 

メタボの人は食べる量を減らして炭水化物のご飯やパスタなどのお肉が付きやすい食事はなるべく控えるようにしましょう。